2005-12-12 10:14 | カテゴリ:脱ステ・ステロイド
 ステロイドを使うのは、今の西洋医学の中では避けて通れない治療法だと思う。
 ただ、ステロイドを使うに当たって、目的が違うと何が違うのか、結局ステロイドを使うなら、日本でもアメリカでも関係ないじゃないか、と感じる人もたくさんいると思う。
 でも、目的が違うと、色々違ってくるのだ。
 目的が違うと、使用するタイミング、使用量、選択する薬の種類の違い、などが違ってきて、結果的に大きな違いになってくる。

 日本の治療でステロイドを使う場合、医師達が考えている目的は、ステロイドのみを使用する事によって、湿疹の無い状態を維持する事だ。
 湿疹が出る
   ↓
ステロイド外用薬を処方する
   ↓
始めは効くが、効かなくなる
   ↓
更に強いステロイド外用薬を使う
   ↓
これも始めは効くが、効かなくなる
   ↓
更に強いステロイド外用薬を使う
   ↓
これも効かなくなる。
   ↓
打つ手なし
   ↓
患者は不信感を募らせ、民間療法へ走り、無理な脱ステを試みる

と、いうのが、今の現実ではないかと思う。

 けれど、ドクターマセソンの場合は違う。目的は、回復を阻害する湿疹や炎症を抑えてしまう事だ。ステロイドのみで治療するのではなく、原因を明らかにして、それに対する治療を同時に行なっていく。
 なので、ステロイドは、皮膚の厚さに応じて浸透度(吸収度)を考慮したものであり、広範囲であったり、症状の度合いによって、ステロイドの注射や内服を選択し、湿疹の無い状態をできるだけkeepする。
 ドクターの目的は、湿疹の無い状態がゴールでなく、皮膚が健康な厚さを取り戻し、皮脂腺、汗腺などがきちんと働き、バリア機能を復活させる事にある。更に、副腎皮質が正常なホルモン分泌を取り戻す事も、日本人の治療に関しては、特に考慮される。
その為、湿疹が出てきたら様子を見て、広がってしまってからステロイド、ではなく、広がる前にステロイド、となるのである。当然、湿疹の度合いやできる部位によっては、ステロイドの全身投与も当然の選択だろう。
 ステロイドで怖いのは副作用だから、副作用が出ないように用いる事ができれば、特に問題はない筈だ。

 湿疹や炎症のある状態では、どうしても皮膚が痒く掻いてしまう。また静かな状態を維持しないと、ハトロン紙のようになってしまったアトピー患者の皮膚は、なかなか正常の厚みを取り戻すことは難しい。
 ステロイドは、皮膚の静かな状態を作り出し、患者が睡眠を十分にとって休息し、皮膚に良い影響を与えたり、自律神経を整えたりするのにどうしても必要だ。

 というわけで、回復を阻害しない、副腎皮質の機能まで考えられた、ステロイドの使い方が必要となるわけだ。

 ただ、私は脱ステ反対派、ではない。日本での治療においては、一度は、いわゆるステロイド皮膚症との鑑別のために、した方がいいと思う。個人的な意見だが、内服薬を使いながら離脱した方が、危険度は少ないと思う。(皮膚科より内科に行った方がいいかも

 ドクターマセソンのリバウンドに対する治療も含めて、今、みなせさんがアメリカで治療中なので、それを参考にして欲しいと思う。
 私は、離脱した状態で行っていたので、リバウンドはなかった。リバウンドがない方が回復早いらしいが、みなせさんは年齢が若いので、やっぱり回復力がすごいなぁ、と写真を見て思った。

 ステロイドホルモンは、私たち自身がもともと持っているホルモンだし、アメリカの場合はいろんな種類のステロイドホルモン薬がある。ちょっと違うが、解熱剤でもたくさんの種類が出回っているわけで、副作用の強いものから弱いものまである。その中でベストな薬を選択していけば、メリットがデメリットを上回る事はたくさんある。
 
 ステロイドについて、一概に「悪いもの」「毒になる」という考えは、アトピー患者にとってデメリットが大きいものだと思うので頭を切り替えて欲しいと思う。

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2005-12-08 21:42 | カテゴリ:脱ステ・ステロイド
 前回の記事で、パサラさんから質問があったので、それについて回答がてら記事を書いてみます。

 私の治療についてですが、ステロイドに関してだけ、書いてみます。アメリカでは、初日にステロイドの注射をしました。これは、約4週間で効果が切れるものです。
 滞在中にステロイドの外用薬が出て、それは、皮膚が固くなったところに塗るものでした。(今も同じ薬を使っています)それは、滞在中、後半はほぼ毎日塗っていました。帰国後は3種類の外用薬を部位に合わせて使い分けています。
 ステロイドの内服は、7月中に一度しました。9日間のスケジュールで飲み、もちろん副作用は特にありませんでした。このときの詳細は、こちらの記事で。
 それ以来、一度も内服はしていません。

 現在のステロイドの使用状況は、どこかしらに、毎日塗っています。どうも汗や雑菌ですぐに反応してしまい、皮膚の厚みが完璧ではないので、まだ、もうしばらく必要です。一度、スーパーバイザーに連絡したのですが、通常だとステロイドの内服薬が出るけれど、私の事情の場合(現在、皮膚科以外に通院している)は用いない方がいい、という事だったので、外用薬で対処しています。

 こうしてステロイドだけに焦点を当てて書くと、なんだかステロイド使いまくって治療しているように見えると思いますが、日本での治療と全く違います。
 
理由は
1.アレルギーの治療と平行している。
2.悪化したり、湿疹が出てきたら、ステロイド使用と同時に、その原因を見つける。(必ず見つかります)
3.外用薬は、皮膚の厚さを考慮して、吸収度が低いものを用いている。(ステロイドの強さではなく、体に吸収される率の事)
4.内服薬に関しては、きっちりスケジュールがくるので、漫然と飲み続ける事もなく、短期集中で良くしてしまって終了する。
5.入浴など、スキンケアの指導があり、それを守っている。むしろこれがメインの治療。
6.ステロイドを使用する目的がはっきりしている。
 アメリカ滞在初めの注射に関しては、出ている炎症、湿疹などをしっかりと抑えて、皮膚の状態を集中的に良くする事でした。外用薬に関しては、もぐら叩きの様に出てくる湿疹を早めに抑えていき、皮膚が厚く、丈夫になっていくのを助けるのが目的です。

 日本で使用していた外用薬は、塗ると皮膚がむけたんです。で、どんどん皮膚が薄くなって、所々、変な硬さが出てきました。けれど、ドクターの処方の薬は、同じステロイドにもかかわらず、皮膚が厚くなるのを邪魔しないし、ドクターからは、皮膚の硬さを取る事を目的としても使う事を指示されました。もちろん、結果も出てきています。

 アトピー体質は、一生変わらないので、再発や悪化は今後も考えられますが、早めに対処して酷くさせないようにして、皮膚の健康な厚みを維持する(=健康な肌と同じ)事ができれば、全く問題ないですよね。
 西洋医学の中で治療しようと思ったら、ステロイド皮膚症でなく、本当のアトピーであれば、ステロイド使用は必至です。ですから、いたずらに怖がらず、正しい知識を持って欲しいと思います。

※今使用しているステロイド外用薬などの詳細は、アトピーアソシエイションのHPに載っています。

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2005-12-05 14:18 | カテゴリ:脱ステ・ステロイド
 掲示板やブログなどで、
「私は意志が弱いので、脱ステ出来ません」
「いけないと思っていても、ついつい使ってしまいます」
みたいな事が書いてあるのをよく見かける。
 なんだか、とても、胸が痛い。

 私は断固として言いたいと思う。
 脱ステ出来なくても、弱くないですよ。だから、それで、コンプレックスを持たないでくださいね。

 治療法がない、とされていて、漫然とステロイドの外用薬が出されていたら、脱ステ出来ないのは、当然だから。
 だって、重症のアトピーは本当にしんどいのだ。そしてやっぱり、ステロイドは効く。誰だって、楽になりたい。
 
 私も、かなり使わない期間があったけれど、葛藤の連続だったし、外出しても引越ししても、ステロイドは捨てられなくて、お守りのように持って歩いた。
 きちんと効く漢方薬に出会うまで、たま〜に使ってしまった事もあったと思う。
 使う時は、なんだかすごく罪悪感があって、使ってしまうと楽になるんだけど、後悔と、治らない現実を突きつけられて、またブルーになる。そんな事の連続だったなぁ・・・。

 私は、漢方薬というすがるものがあったから、長い間ステロイドを使わなくても大丈夫だった。代替するものがなかったら、ステロイドをすっぱり使わないというのは、不可能に近いと思う。

 今、私はほぼ毎日ステロイドの外用薬、使っている。
 使う部位は日によって多少差があるけれど、やっぱりまだ、ブツブツしている所があるし、皮膚が固かったりする所があるから。(飲み薬を使った方がいいと思うけれど、事情で今は外用薬で対処しなければいけない、との指示だ)
 ただ、私が使っているのは、体に吸収される量がとても低いので、副腎皮質ホルモンの分泌に特に影響は与えない。
 つまり、ステロイドが全て悪いのではなく、使う薬の種類や目的、方法が悪いのだ。それは、医師の技量の問題であって、患者の問題ではない。(ただ、不利益は一方的に患者がこうむる)
 だから、脱ステ出来なくても、それはその人が悪いわけでは、決してない。それが、落ち込む原因になってしまう事は、本当に悲しい事だと思う。
 
 でも、医師自身もアトピーで悩む時代になった。
 私は、重症アトピーの皮膚科医を見た事がある。多分、学生の時に悪化して、自分で何とかしたかったから、皮膚科医になったんだと思う。
 でももし彼が、アメリカに治療に行きたいと思っても、医局の性格から言って、普通の人が行くより、ずっと困難だろうと思う。(教授を説得するのは、とても大変だし、下手をしたら自分の医師生命を絶たれてしまうから)
 個々の医師だけを責めても、おそらく、解決にはならないと思う。きっとあのお医者さんも、漫然とステロイドを使っているんだろうなぁ・・・。

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2005-07-15 14:36 | カテゴリ:脱ステ・ステロイド
 新しい湿疹が足の甲に出来始めたのは、今月に入ってすぐの頃だったと思う。雑菌が原因かと思ってスリッパを変えたが効果なし。Tac(ステロイドの外用薬)を塗るが、効果が無く、かえって痒みが増すので、スーパーバイザーに写真を撮って送るが、写真が見ずらいとのことで、次の日、再び撮り直して送る。
 ドクターに転送してもらい、今回の内服薬開始を指示され、薬を送ってもらう事にするが、トラブルがあって薬が届かない。やっと今日、内服を始める事が出来た。
 日本とアメリカでは、かなり時差があるので、どうしても対応が遅れがちになる。患者の方は苦しいし、一日千秋の思いで待っているので、もう少し確実で迅速な対応をして欲しかった。(愚痴)

ドクターに送ったいくつかの写真の一枚はこちら


 ドクターからの返事は、
「この水泡性の湿疹は、アトピーの一種で足や手の甲に季節性で、時々できる。それぞれ深いタイプのものなので、通常のTacを塗る治療では反応しない。」
との事で、今回内服薬(ステロイドで、日本ではプレドニン)開始の運びとなった。
 量は、初めの3日間が、1日60mg、次の3日間が1日40mg、最後の3日間が20mgとなって終了する。
 成人の一日量いっぱいの60mgから、いきなりスタートする。
 さすが、大胆だなぁ。でも、湿疹の質を見分けて処方されるのは、初めてだ。Tacを塗っても効かない事は、お見通しだったらしい。

 アトピーとステロイドは、ずいぶん話題になるもので、実際難治化を招いている。問題の一つは、長期間にわたって、浸透度が高くて、効果が少ないものを塗り続ける、というものがある。
 日本の薬の処方の仕方の問題の一つは、不十分な量の薬を長期にわたって続ける事がある。
 悪い例の代表は抗生剤で、抗生剤を不十分な少量で(効かないから)長期にわたって使ったりする例だ。これは、菌の耐性化を招き、大きな問題となる。(日本では数年前から言われ始めた事で、徐々に変わりつつあると思う。もちろん、一概には言えず、あえて少量を長期間投与する事もある)
 ステロイドの問題もこれと似ている。とにかく、しっかり治してしまうことが大切だ。

 私の治療はある程度アメリカでやってきていて、あとは皮膚の厚みを戻したり、働きを正常化していく事が目的だ。だから湿疹や炎症は、皮膚の回復を邪魔するので、ステロイドを使って消してしまう、というわけだ。イメージとしては、道に置いてある邪魔な石をどける、と思って頂ければいいと思う。
 短期間の集中治療で、徐々に離脱するので、リバウンドを含めた深刻な副作用は考えられない。ただ、飲み忘れが一番怖いので、私は携帯のアラームを使う事にした。
 皆さん、私が飲み忘れないように、祈っててくださいね。くれぐれも、忘れる、忘れない、で、賭けなどしませんように・・・

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2005-06-09 05:37 | カテゴリ:脱ステ・ステロイド
さてさて、今日の調子は、ぐっすり眠ったせいか、かなりいい。
ドクターに、眠れば眠るほど良くなる、と言われているので、それをいい事に、夕べ12時半頃寝て、朝10時半頃起きた。やはり、朝は一番調子がいい。
朝起きて酷くなっている人は、布団の中のダニとアレルギーを起こしている人もいるらしい。アレルギーのテストは、血液検査は当てにならない、と、ドクターベーカーは言って採用しない。
手間がかかっても、抗原を何種類も少量づつ皮下注射していき、反応を見る。毛髪でやる検査もあるが、信憑性は非常に低いそうだ。

さてさて、今日は、「脱ステ3」です。
どうも、5〜6年前からアトピーの患者さんたちのリバウンドの症状がが極端に酷くなったようです。
今から書くのは、立証できるデータ等が私の元にあるわけではないので、それを踏まえてお読みください。
私も、おかしいな、と思ってはいたのです。
というのも、いろんな方のHPをみて、脱ステ時の写真などが載っていたりするのを見ても、私が脱ステした時より、皆さん酷いんです。
私も、顔が腫れたり、浸出液が出たりしましたが、全身浸出液まみれになるとか、皮膚がぐずぐずになるとか、そこまで酷くなかったです。手首に包帯巻いたり、服が多少引っ付く位で、シャワーを浴びて濡らさなければ脱げない程ではなかったんですね。私がステロイドを離脱したのは、1998年頃です。
どうも、ステロイドのリバウンド症状が変わったのは、新薬の発売と関係しているようです。実は成分の薬品名までわかるそうですが、私は知りません。
という事は、私は、その成分が入ったステロイドを使ってないか、使っていてもそれ程長い期間ではなかったという事になります。
ですから、事情が少し前と違いますから、今ステロイドを使用中で、長期使用されていて、離脱を考えていらっしゃる方は、自己判断でするのは、非常に危険と思います。医師の指導の下で、やって頂きたいと思います。
と言っても、その医師を信頼できないので、皆さん、困ると思いますが、もし私が今、ステロイドを使用中で、離脱をするならば、間違いなく内科にかかります。皮膚科はかかりません。
内科でも、電話で問い合わせて、内分泌を専門にしていたドクターにかかるか、大学病院などで、「内分泌」を含む科を専門外来にしている科を選ぶと思います。
ステロイドホルモンはごく少量で、全身のあらゆる所に作用します。皮膚科では外用薬のステロイドホルモンは、重篤な副作用を起こさない、という考えから、変わっていないような気がするのです。
ですが、内科では、抗がん剤にもステロイドが使われ、しかも点滴投与します。そのために、厳重に管理していく、という歴史があるのです。
副腎という臓器を専門にするのは、内科です。

アトピーの患者は、強いステロイドホルモンクリームの長期連用によって、すでに自分の副腎からのホルモン分泌に支障をきたしている、と考えられるので、私だったら内科に行く、というわけです。
内科で
「どうしてアトピーでここに来たの?」
と、聞かれたら、
「ステロイドから離脱したいけど、知り合いの看護師が内科の方がいいかも、って言ってたから」
と言えば、相談に乗ってくれると思いますよ。
「アトピーは治らなくてもいいから、とりあえず、ステロイドから一度きちんと離脱したい」
と言って、皮膚科に対する不安を口にしても、構わないと思います。

ドクターマセソンも、日本のアトピー患者の状態の酷さに頭を痛めているようです。先進国の医療なら、アトピー患者がここまで酷くなる事はないと。それ程、アトピー患者は酷い中にいるようですよ。

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