2007-04-13 09:41 | カテゴリ:食事療法
 アトピーの人で、食事制限をしている人はかなりいると思うけれど、どうやらそれがとても深刻化しているらしいです。

 以前からいろんなHPで肉・乳製品・白砂糖・油分などの摂取はアトピーに悪い、それらが毒になって蓄積している、などなど間違った情報がそれらしく書かれ、実践している人も多いようですね。
 これらを本気で実践している人達は、当然ながら体重が落ちます。しかもちょっとやそっとじゃなく、ほとんど拒食症に近いような体型の人も少なくありません。
 こういった極端な食事療法によって起こる、深刻な問題がいくつかあります。その中の一つが低血糖による脳障害です。
 これらの食品を制限していると、体に必要な栄養素やカロリーが不足してきます。体は常にお腹がすいた状態で、血糖値が下がります。低血糖状態、という状態になります。それは普通、食事の時間になって食事によって栄養分が補給され、血糖値は正常になりますが、食事制限をきつくやっている人は、この血糖値がうまく上がらず、慢性的に低血糖の状態が続きます。
 この低血糖によってダメージを受けるものの大きな臓器が「脳」です。脳はブドウ糖をたくさん必要とします。お腹がすくと仕事や勉強などがはかどらなくなりますね。ブドウ糖が不足してくるのです。
 ところが食事制限によって、低血糖状態が続くと、脳が慢性的に糖分が不足しついに働きが悪くなります。そうして脳障害という状態になっていきます。
 脳障害が起こると、これはほぼ、不可逆性です。つまり、治りません。
 アトピーは治りますが、脳障害は治りません。
 厳しい食事制限をしていて、物忘れがひどい、集中力が無い、理解力が不足する、などの症状は、脳障害の恐れがあります。思い当たる方、いらっしゃいませんか?また妙に精神が高揚したり、活動が活発になっている人もいます。本人は気がついていないかもしれませんが、周りには分かります。
 とにかくアレルギーの問題だけを整理して、無意味で且つ、有害な食事制限はやめましょう。

 またアトピー治療に当たっても深刻な問題になります。
 ひどい低栄養状態の人には、薬が効かないのです。

 私も病院で経験があります。
 拒食症の患者さんが入院してきました。吐き気を訴えましたので吐き気止めが処方されましたが、効きません。追加しても効きません。彼女は抗生剤などの薬なども効果を発揮しませんでした。
 確か拒食症の患者さんで「薬が効かない」という人は数人いたような気がします。
 当然、渡米してドクターの治療を受けても、治療が効果を発揮しません。薬が効かないのです。
 食事制限をしている人は、増えてきているのか、ドクターも困っているようです。

 低栄養状態にある人が風邪を引いたり、交通事故にあったらどうなるでしょうか?
 普通の人では考えられない深刻な事態になる事も十分ありえます。

 若い人でベジタリアンに憧れて、動物性のものを絶つ人もいるようですが、日本ではまだベジタリアンの歴史がほとんどなく、代替食品の数も不足しています。海外のいわゆるベジタリアンの人たちでも、いろんなタイプのベジタリアンがいて、代替食品を使ってたんぱく質などが不足しない様に気をつけていたりします。
 ただ単に動物性のものをやめるわけではないのです。

 時々、食事制限をし始めたらアトピーが楽になった、調子が良くなった、という人もいます。確かにアレルギーの問題があった人がそれをやめたので、それで調子が、という人もいますが、そうではなく、低栄養状態で生命維持がやっとの状態の人の場合、炎症や痒みを起こす力もなくなって、それでアトピーが良くなったように感じる、という場合も少なくありません。食べ始めて低栄養状態を脱すれば、炎症や痒みを起こす体力が戻ってくるので、酷くなったように感じるのです。
 私も思い当たります。
 まだ酷かったとき、食事制限ではありませんが、風邪を引いて寝込んだ時、炎症と痒みが楽になるのです。

 正しい理由に基づいていない食事制限は、やめるべきだと思います。


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