プロフィール

ゆかり

  • Author:ゆかり
  • 0歳の頃からアトピー。劇悪化して12年。1970年生まれの既婚・子無し、元看護師です。
    2005年に、アメリカにアトピー治療に行き、2007年6月、完治状態に至りました。
    現在は専業主婦です。

    同じ渡米治療をされた方のブログリンクを募集しています。是非ご一報ください。
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    菌のコントロール2

     自然に対するこだわりは西洋医学と東洋医学の違いもあるような気がします。日本は考え方にまだ東洋医学的なものが強くて「自然」というのが好きなようですが、西洋医学は「管理」という、もっと理系的な感じです。結果は一目瞭然で、西洋医学は漢方薬など不要で病気を治していきますが、東洋医学は東洋医学だけではどうにもならなくて、本場の筈の中国も急速に西洋医学が普及してきています。

     西洋医学の本場アメリカでは菌の管理にしても徹底的にしている感じです。日本では今でも抗生剤が安易に用いられたり、逆に処方を少なくしすぎて悪化させ、結局もっと強い抗生剤を必要とする状況に陥れたりしていますが、アメリカではずっと掘り下げられていて、抗生剤の使用方法や処方に関しては慎重ですし、耐性菌をいかに生まないようにするか、そうした所も管理しようとしています。

     日本の医学の閉塞感はとても強いものがありますが、遺伝子解析とか言っている時代にそれを東洋医学で突破しようというのは無理だと思います。

     確かに徹底的に菌を排除していたら、弱い体になってしまう、とか、そういうのはあると思います。でもそれはあくまで免疫の発達とかのカテゴリーで語られるもので、現在アトピーで苦しんでいる、という人が優先順位の上位として考えるべきものではありません。熱を出してうんうん唸っている人に体力作りのために起きて走れ、というのと同じ事だと思います。
     ましてやアトピー体質の人はそもそも、このバリア機能が上手く作れないという遺伝子的な素因があります。これは近年明らかになってきている事実です。元々バリア機能が上手く作れないという素因を持っているため、皮膚に問題が無い人と比べて「どうして自分だけ」と思っていても、解決策は見えてこないんじゃないかと思います。

     でも有難い事に、今は良い保湿剤がありますから、保湿剤で人工的にバリアを作ってしまえばいいのです。ですから今、私がしている事は、清潔に気を付ける事と保湿剤を塗る事だけです。保湿剤を塗らなくていい所は足の裏や手の平、額など一部で、他は塗り忘れて数日たつと耳なし芳一のように炎症が起こってきます。本当にバリア機能が全然作れないんだな、と思いますが、近視の人がメガネをかけるのと同じで、補助具(保湿剤の場合は補助剤かな)を使えば健康な人と同じようになれますから、生きていくのに問題ではなくなります。つまりQOLは高いまま維持されます。生きていくのに遺伝子レベルや免疫レベルで完全にならなくてもいいんじゃないでしょうか。

     「清潔信仰」に警鐘を鳴らすのは、免疫の発達において私は決して悪い事だとは思いません。健康な人まで一回着た服を全部洗っていたら、水も電気も勿体ないですし。でも菌を管理状態に置かなければならない人に向かってそれを言うのは間違っていると私は思います。

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    菌のコントロール1

     渡米前の患者さんたちの多くがドクターマセソンの行なう治療を今までやってきているのと真逆だ、と戸惑うようです。
     大体この三つ。

    1)ステロイドをがっつり使う。
    2)食事制限なし。
    3)抗生剤投与、バクテリアコントロール

     今回は3のバクテリアコントロールなど菌の管理について書きたいと思います。

     菌を殺す治療をしたら良い菌も殺してしまうんじゃないか、それはアトピー完治に向かうには逆ではないか、そういう疑問を持たれる方が多いようです。
     おそらくそうした思いを強く持つ方は、いわゆる「自然派」的なものに啓蒙されているのではないかな、と思います。
     でも、本気で完治状態に向かいたいとしたら、そこから卒業しないといけないと思います。

     アトピーの人は「病気」で病気は健康な状態ではありません。そこをしっかりと認識する必要があります。

     まずアトピーの人の肌に何が起こっているかといえば、炎症が起こって温かくおいしそうに赤くなり、そうした状況を喜ぶ菌が繁殖して、時には更においしそうな汁も出ると思います。皮膚は掻き壊され、菌が菌を呼んでいる状況です。
     普通の状態ではないのです。

     健康な皮膚であっても皮膚にくっつく菌はたくさんあります。一番多いのは黄色ブドウ球菌というどこにでもいる菌ですが、菌はそれだけではありません。皮膚は空気中と接しているので、直接触らなくてもたくさんの菌と24時間接しています。
     でももしこれが健康な皮膚の持ち主だったら問題ありません。普通に手を洗ったり、体を洗ったりするだけでいいのです(バクテリアコントロールですね)。なぜなら皮膚には自然のバリア機能があり、ちゃんと体を守ってくれているからです。
     でもアトピーの人の肌はもう、このバリア機能は働いていませんから、ダイレクトにダメージが出ます。ですから菌はアトピーが治るまでの間はきちんとコントロールした状態に置かなければならないのです。

     自然派の人たちの主張は私にしてみれば、コレラで下痢して酷い脱水症状を起こしているような人(既に感染している人ですね)に向かって
    「自然の食べ物を食べましょう。そうすれば治ります。」
    と言っているのと変わらないように思います。
     コレラはコレラ患者からの糞便や吐瀉物から移ります。ですから移る要素として、トイレの問題やその管理が最も大きいですし、国による習慣や考え方もあるでしょう。ですから先進国では発生が少なく発展途上国に多いのです。添加物や農薬なしの食べ物は体にとって良いものですが、コレラで苦しんでいる人に向かって言う事ではないでしょう。ましてや自然な食べ物を食べ続けた所で、コレラに二度とかからないというものではありません。
     もう21世紀ですから菌に感染していたら、自然がどうのという前に、何の菌でどうした性質を持ち、どんな事をするのか、対処法は何なのか、などきちんとしたアプローチをしていく事が大事ではないでしょうか。
     そして病気の状態の人にとっては、まず「治療」が優先で、次が二度とかからないように「予防」というのが大事になってきます。繰り返しますが、「治療」が最優先なのです。

     渡米を必要とするようなアトピーの患者さん達はまず、ほとんどが感染した状況にあります。感染によって微熱が続いている患者さんもいます。私も渡米時抗生剤を処方されましたし、帰国後も感染があって抗生剤が処方されました。

     抗生剤によって確かに一時的に良い菌も殺してしまいます。でも体が回復してくればまた菌のバランスも正常化していきます。抗生剤で下痢しても、抗生剤が終了して体が治ってくればまたお通じが正常になるのと同じです。それよりも感染によって体がダメージを受けている場合、抗生剤を使わないでいるリスクや長期的なマイナスの方がずっと高いのです。

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    8/30(土)にアトピーアソシエイションでワークショップがありますね。
    http://www.a-association.com/article/44032162.html
    この治療にはたくさんの誤解があるようです。残念な事です。でも治りたいのであれば、その誤解を真に受けず、正しい知識を求めていく事が大事ではないでしょうか。頭で考えていても行動が付いていかなければ、結果は出ません。
    こうしたワークショップを利用されるといいと思います。
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