夫がリタイアする話を友達にしたら、
「ゆかりさん、大丈夫?毎日家に旦那さん居るんでしょう?それってちょっとキツくない?」
と言われました。
私も実はちょっと心配です。
一人って結構ホッとしますよね。いつ何を食べるか、も好きに決められるし、静かだし。音楽も好きに聴けるし。専業主婦になって長かったので、一人は満喫してきました。でも、それも終わりです。
今、一ヶ月半位経ったわけですが、んー、やっぱり自由は減る、という結論かな。しんどい時は、寝室に行きます。ファイヤスティックとテレビがあり、iPadあるので良いですね。
でも好きな音楽を聴きたい時に聴けないのは不自由かな。ショーンメンデス君とか延々と聴いているとさすがに夫が音をあげます。
それと何よりやっぱりお昼ご飯が地味にジワジワきますね。
家にいるので作らないといけない。一人だと残りものの整理ご飯が多かったし、たまにはインスタントラーメンを食べてみたり。贅肉も気になるので、お昼はかなり減らしたりする事もありましたがそうはいきません。一人だと作らずに済ませる事が出来ましたが、二人分だと捻出出来ないので、作らざるを得なくなります。
結果、調理回数が増えて、献立も考えなくてはならなくなりました。リタイア前はリタイアしたらお昼は別にしようと提案してましたが、麺を食べたいと思えば手間は一人分と二人分は変わらないわけで、まぁ一緒に茹でてあげよう、となれば私が作ることになるわけです。ちょちょっと作っていいよ、と言うと、夕食に使おうと思ってたお肉をガッツリ使われたりするので、別々にするのが難しい。
食べる量も、前は夫も限られたスペースのお弁当だったのですが、今はお弁当より食べる量も増えているんじゃないかな。というわけで、ストレスも無くなり、お腹が大きくなっているように思います。
私も手術で減った部分が着々と脂肪に切り替わってきているようで、よろしくないです。
課題は色々。。。
手術までは術前検査からスケジュールに沿って行いました。手術まで1ヶ月半位でした。腹腔鏡手術に決まりました。本当はロボット手術でやりたかったのですが、予定が詰まっているので、腹腔鏡手術の方が早いよ、という事で、諦めて腹腔鏡手術にしました。
手術当日は一応夫に休みを取ってもらい、病院に来てもらいました。
術後の誤算は、痛み止めの効きが悪く、しかも痛み止めをくれなかった事。まさか21世紀に、術後
「痛みを我慢してください」
と言われるとは思いませんでした。痛みで血圧が170まで上がっていたのに。。。脳の血管が切れなくて良かったです(マジで)。地方の医療って怖いな、と思いました。
術後、痛くてもとにかく離床を頑張り、退院を目指しました。早くロキソニンを飲みたかったから。ロキソニンを隠し持ってくるべきでした。
予定通り4泊5日で退院しました。
術後は排泄がしにくい感じがありましたが、時間をかければ出たので、まぁこんなものでしょう、といった感じ。子宮があった場所は腸や尿道などがあるわけで、その辺を手術で突きまくっているわけですから、多少は何かしらあります。でもそういった症状は一ヶ月も続かなかったです。
ロキソニンも退院してからは10日間位は飲んだと思いますが、それ以降は飲んでないです。
ジムは一ヶ月後に行く事が出来るようになりました。出血は最近、やっと止まりました。普通は一ヶ月位で止まるみたいですが、私は少し長引きました。出血といっても、おりものに少し赤褐色のが混じる程度でしたが。
もう今は全く前の通りです。お腹はペタンコになりました。夫が手術で摘出した子宮と筋腫を見たそうですが
「かなり大きかったから、お腹がスッキリするんじゃないかな」
と言ってましたがその通りです。でもじきにまた脂肪がそのポジションを取るんじゃないかと思っています。
子宮筋腫を指摘されたのはもう随分前でした。閉経を睨みながらずっと様子見してました。特に産婦人科にはかからず、子宮頚がんの検診の時だけ内診する感じ。生理痛はメインはブスコパン。効かない時だけロキソニン、という感じ。ロキソニンは使い続けると効かなくなるのが怖かったのと、ブスコパンの方が良く効くタイプの生理痛だったので。
近年、ブスコパンの使用量が増えてきていて、昨年は遂に効きが悪くなったのです。それに去年の秋は生理の量も増えて、遂にナプキンを貫通する事態に。。。
で、去年の年末に受けた検診で
「もう婦人科行った方がいい」
と言われ、婦人科にかかりました。もうかかる時は、全摘を決めてました。
というのも、もう生理痛にウンザリしていたのです。
旅行の際、旅館で夕食を食べ始める時に腹痛に襲われたり、夜中に腹痛で起こされて、カイロを使ったり、生理痛の薬を常に持ち歩いて、ジムのランニングマシンの上で飲んだり、中断して帰ったり。夫のリタイア後を見据えてみて、私が働く必要もある事を考えると、もう子宮、要らないよね、と。
それと高齢化社会を見据えると、ホルモン補充療法をやりたかったのもあります。子宮筋腫はエストロゲンを養分に成長するので、ホルモン補充療法は出来ないのです。でもエストロゲンが減少してくると骨折のリスクが高まります。もちろんエストロゲンは他の作用もあり、人生80年時代を考えると、ホルモン補充療法をやりたかったのです。
子宮全摘は、意外と受けてる人が多いのも知られていないのが不思議。看護師だった頃、昔の病気や手術を聞くと、案外多かったのです。姑も50歳で全摘しているし、友達も一昨年だったかな、全摘しました。だから私もやりたいなって。
婦人科にかかった段階で、筋腫の大きさが10cm大にまで育っていたので、手術適応で、一発で大きい病院に紹介状を書いてもらえました。本人希望というのも理由で通る感じでもありました。それだけ私と同じように、子宮に振り回される人生とさよならしたい人が多いんでしょうね。
夫が三月末に退職しましたが、夫は私の入院、手術、そして父がリタイアを待ってましたとばかりに具合が悪くなって亡くなったので、夫的にはリタイアしても緊張感を持ったまま来てしまいました。
父逝去に伴う書類や相続の色々は道筋がたち、今は戸籍を取り寄せたりしていて、やる事も段々無くなってきました。(夫が主に担当している)隠し子の発覚等無く、円満にいきそうです。
私の姉の話であるが、姉の夫は早くに母親を腎臓病で亡くし、父子家庭だったけど、見かねた人の紹介で、父親が母子家庭の人と再婚した。義理の母親と義理の妹と4人家族になって育った。4〜5年前に父親が癌で亡くなり、去年、義理の母親が亡くなった。
父親が亡くなった時、資産的なものは特に無く、住んでた小さな家と土地は義理の母親が相続した。そしてその母親が亡くなったので、二人の子供でさぁ相続、となった時、なんと、母親が最初の結婚で二人の子供をもうけていて、お兄ちゃんは父親の元に置いてきていた事が発覚。しかも私の義兄と養子縁組をしていなかった事が発覚したのだ。
つまり、義兄が育ってきた家や建物、父親が働いて稼いだ預貯金等、義兄が全く相続出来ないばかりか、突然現れた隠し子が相続の権利を得てしまう、というびっくりな展開。
義理の妹も突然の兄の出現に衝撃を受けていたそうですが、幸い義理の妹はしっかりしているので「酷すぎる」と母親に対して怒っていたみたいですが、まぁ置いてきた子も立派に育っていて放棄の書類に署名がもらえたみたいだし、義理の妹はお金に不自由は無いので、穏便に運んだそうです。(姉は関わらないようにしたので、詳細は知らない)
相続の揉め事は他人事と思っていたので、姉の話にみんなびっくり。
その話を聞いた時父には
「隠し子とかいないよね?」
と念押ししたら
「お父さんは知らない」
と言っていた。(笑)
今のところ、戸籍上は出てきていません。
亡くなった後は生前に契約していた葬儀屋さんを呼んで諸々進めました。残念だったのは、湯灌の際、下着を交換してもらえなかった事。痰や吐物で汚れていた筈で、下着位は変えてあげたかった。湯灌って言っても、死化粧と簡単な綿詰めだけなんだなぁ、と思いました。
家族葬にしたけれど、父が自治会長なんかをやっていた関係もあり、母の意向で新聞には載せました。そのせいでお通夜には自治会の関係やかつてのご近所さんなんかが来てくれて、再会がとても嬉しかったです。父も一緒に話が出来たら良かったのに、と思うほど。懐かしい話に花が咲きました。
葬儀も終わり、ひと段落です。
悔いが無いとは言えません。
最後の1週間は父にとって死ぬほど苦しい地獄の1週間だった筈。最後は多分、痰が詰まって窒息だと思います。もう少し穏やかな死を迎えさせてあげたかった。欧米だとモルヒネなんかを使ってくれるみたいですが、日本で緩和ケアは癌患者にしか認められていないので、癌以外の疾患の人は最後、父のようにかなり苦しい事があります。麻薬は坐薬もあるので、ちょっと使えたら良かったのにな、と思います。
後期高齢者の医療費削減は賛成ですが、安楽死や緩和ケアの選択肢が本当に欲しいと思います。患者の痛みにはまだまだ鈍感な医療は30年以上前と変わらず、悲しかったですね。
でも一カ月ほど前の入院まで自宅で歩いていたし、退院後も家族に囲まれていた事、苦痛の期間が短かった事など考えると、退院させて自宅で看た事はトータルでは良かったと思います。入院中、コロナで面会出来なかった5日間の事を何度も文句を言っていましたから。
まだ葬儀屋からの請求書が来ないんだけど、どうなっているんだろう。
今は相続関係の整理を始めました。夫がこの関係は強いのと、自分がリタイアして仕事が無いので、仕事のようにやってくれています。相続なんてどうせ大して無いからいいや、と思っていたけど、それでも実家の名義を母名義に変えたり、預貯金の整理もあり、意外にも複雑。ネットで調べながら首っぴきです。ウチは不動産は実家しか無いし、両親は離婚せず最後までいったので、家族構成が単純でいいですが、不動産投資や株式投資、両親が離婚や再婚、腹違いの兄弟、とかだと大変だろうと思います。
相続の手続きが終われば、父の事は終了です。
もう父の心配をしなくて良くなったのは安心です。